わすれる前に書いとこう! おっさん映画黙視録

映画が大好きでたくさん見るけど、最近はどんどん忘れちゃう! 見て感じたことを大切に〜、映画徒然草。

Where the crawdads sing (2022, 邦題:ザリガニが鳴くところ)

すごく久しぶりの投稿です。全然映画を見てないわけではないのですが忙しくて書くのも忘れてました。

where the crawdad sings

本作、昨年暮れになんとなく小説を読んで面白かったので鑑賞してみました。 

湿原で発見された男性の死体、嫌疑を掛けられた田舎町の湿地帯に済む貧困女性、というストーリーです。

小説はアメリカのどうでもいい恋愛小説のような文章で、SF好きオタクとしては物足りなさもありつつも、普通の小説ってこんな感じでバンバン読める娯楽だったんだな、というのを数十年ぶりに思い出し、懐かしい感じがしました。

 

とはいえ、それなりのページ数がありその中を子供時代と湿原の描写に多く割いている店や、1950年台と現代を行き来きしながら進む物語はそれなりに楽しめ、映画もそれを踏襲しています。

 

小説を読んだのは、69歳で小説デビューした生物学者のおばちゃん、というのにひっかかりまして。

69歳で初小説デビュー

幼少期に母親が家をでてしまい、兄弟や暴力父親もその後失踪し1人で湿原で生きてきた幸薄い(というか幸無い)文盲の女性を演じる主演のデイジーエドガージョーンズさんは24才のロンドンっ子。 若いですが2016年以降ドラマや映画に多数出演、ドラマ Normal Peopleではゴールデングローブ賞ほか多くの省を受賞している実力派女優さんです。

Daisy Edgar-Jones

 

 

映画として食い足りない感じになったのは、長い苦難の続く子供時代が超あっさりな描写とエピソードの回想シーン程度、というのが1つと現代と過去の行き来がいまいち効果的でない所、主役が大人になってもトラウマがある雰囲気が感じられず、来ている服も毎シーンそれなりの見た目のに変わる不自然さ(黒人夫婦がチャリティーで集めて提供している設定ではありますが身なりが良すぎ)で、全体に荒っぽい作りなところでしょうか。

Houston actress Jojo Regina plays the young version of Kya, a girl left to fend for herself in a swamp, in Where the Crawdads Sing.

子供の感性みたなのはなく、現代劇の主役の女性にターゲット層である女性が食いつくか?だけの映画に見えました。

 

 

作中では暗くて怖い感じがロシア人の前妻に似てて微妙な気持ちで見ていました。小説でもあまり人物やココロの描写がないので、作家の力が映画にも及んでしまったかも。

Daisy Edgar Jones interview - Where the Crawdads Sing

 

映画の出来は好みが分かれるかもですが、筋書きは途中で読めちゃうし盛り上がりもないので、よくこれで商業的にせいこうになったなーって感じです。

あまり映画に関心がない、広告とか印象で見るタイプの女性向きかもしれません。